中国西北部に位置し、、中国で最大の面積166万平方キロ余りを持つ省・自治区である。
北東部はモンゴル、西はロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、南西部はアフガニスタン、パキスタン、インドと隣接。
この地域は、前漢時代に西域都護府が置かれ、その後、中国と遊牧民族国家との間で攻防が繰り広げられた。ウルムチが本格的な都市として歴史を持つのは、明代になってモンゴル族オイラート部が築城してからなる。新疆の中心地となったのは、19世紀にロシアが侵攻してくると対ロシアの前線拠点として重要度を増し、ウルムチの町も大きくなった。
ウルムチは内陸性乾燥気候のため気温の年較差、日較差が激しく、とても乾燥しているが、周囲の万年雪を戴く高峰が連なっているため、ウルムチ河や白楊河などの河川が多く、オアシス都市になっている。
現在は漢民族、ウイグル、カザフ、回、キルギス、モンゴル族など42の民族が自治区内で暮らしている。主要な民族ウイグル族はトルコ系の部族がアーリア系住民と混血したもの。アルタイ語族チュルク語派に属する。オアシス農業や牧畜業が盛んで、特産果物としてトルファン・ブドウ、ハミ瓜、イーニンリンゴなどが知られる。石油、非鉄金属、玉石などの産地でもある。