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都江堰〈世界遺産〉

都江堰(とこうえん)成都の北西48㎞、四川省の中央部を流れる岷江の上流に位置する水利灌漑システムのこと。紀元前256年、岷江の氾濫を防ぐために秦の蜀郡太守李氷がが指揮を執って始まった。川の流れを制御する堰を建造、ダムを作らず、自然の地形を利用し、洪水を制御し、堆積物を排水するという古代の水利施設。大規模な工事は息子の李二郎が受け継いで当時の技術力を最大限に活用し、幾度の難関を乗り越え8年がかりで完成した。

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都江堰は基本的に魚嘴、飛沙堰、宝瓶口の3部分から成る。岷江の流れは、まず人工の中洲によって外江(上流に向かった左)と内江(上流に向かった右)に分かれる。外江はそのまま岷江として下流へ続いていて、内江は灌漑用水として宝瓶口へ流れ込み、さらにいくつかの用水路に振り分けられて平原へと流れていく。この堤防を兼ねる中洲は、竹製のカゴに石を詰めたものを積んで造られた。この中洲の最上部が魚嘴で中洲の最下部が飛沙堰。岷江が増水した時に内江へ多量に流れると氾濫を起こす。そのため、岷江の水量が多い時は、内江の水が飛沙堰を経由して外江に戻るようになっている。

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現在、都江堰水利施設を取り囲む広大な自然公園が一つの観光地として管理されており、観光ポイントとして、李氷親子を祭る「二王廟」がある。境内に入ると岩肌に刻まれている李氷の名言「深く灘を掘り、低く堰を作る」が見える。また、泯江を渡り中洲の「魚嘴」に向かう吊り橋「安瀾橋」は、中国五大古橋の一つであり、全長320mの長さを誇る。都江堰水利プロジェクト現在でも現在でもその機能が維持され続けて、周囲は穀倉地帯となっているという点で評価され、世界遺産に登録されている。