嵩山山中の少室山の北麓、五乳峰の下に、495年(北魏大和19年)に創建された歴史ある寺院、527年には、南インドの僧、菩薩達磨が9年間も壁に向かい座禅を組む厳しい修行の末に開眼し、禅宗の開祖となったことでも有名である。
少林寺といえば、何とっいても武勇伝がゆうめいだ。唐初、少林寺の僧徒は少林拳により唐の太祖李世民の天下統一を助け、少林拳を天下に知られた。境内に現存する「太宗文皇帝御書碑」には、少林寺の僧兵13人が李世民将軍を助けたというエピソードも記載されています。その活躍は、白衣殿内にある壁画「十三和尚求唐王」に見ることができる。敷地内の奥の千仏殿では、修行により凹んだという「武僧脚坑」と呼ばれる48の窪みがあり、僧徒の修行のすさまじさを物語っている。また、文殊殿内に置かれたガラスケースの中には、達磨の9年間の修行により影が付いたとされる「面壁影石」が置かれている。
少林寺は、2010年に世界遺産に登録されました。ジェット・リー主演『少林寺』など、少林寺が舞台になった名作の香港映画は数多くあり、映画のシーンを思い出しながら世界遺産を観光すると、また違った感動で胸がいっぱいになる。
少林寺塔林
少林寺塔林は、河南省登封市少林寺に西約300m、山の麓にある。唐の791年(貞元7年)から、清の1803年(清嘉慶8年)まで歴代僧侶の墓地で、墓塔が林ごとく立ち並んでいるに見える。
現存するのは、唐代から清代にかけてのレンガでできた240あまりの塔で、法玩塔(唐代)や鋳公禅師塔(金代)などが有名。塔林の中央に建つ1339ねん建立の麴庵禅師塔の銘文は、日本人僧邵元の手によるものだ。
塔の階層は異なっていて、多くは1層から7層で、高さは15m以下で、階層は7層というのは「七級浮屠」。塔の形も各々異なり、正方形、長方形、六角形、八角形と円形などがあり、密軒式、堵波式とラマ教式などがある。煉瓦と石を積み上げられたもの。表に繊細な図柄と浮き彫りが施している。この塔林群は中国古代レンガ建築と彫刻を研究するための芸術的宝庫であるとされている。
少林寺拳法
少林寺拳法とは、剛法(突き・蹴り)と柔法(固め技・投げ技・関節技)から成る、護身術としても有名。少林寺武術館に演舞庁がある、決まっている時間帯に中国カンフーショーを観賞できる。少林寺を訪れるなら必見。
この武術館で実際に武術を学ぶことができる。少林寺拳法は、少林寺拳法の修行を通じて、自分の心と体を養いながら、他人と共に助けあい、幸せに生きることを説く「教え」と、自身の成長を実感し、自信と勇気と行動力を習得し、思いやりと正義感を養うことを目標としている。